羽田空港、夢の拡張計画が「秘策」でついに具体化!“限界突破”で国際競争に勝てるか羽田空港 Photo:HIT1912 PIXTA

アジア各国で進む巨大空港プロジェクトと、北米への乗り継ぎ拠点として「ハブ空港」の死守を迫られる羽田と成田の拡張計画は今どうなっているのか? 特に、羽田空港では“限界を突破”する斬新な計画が具体化しつつある。期待が膨らむ一方で、ボトルネックとなりかねないのが管制官をはじめとした人手不足だ。(空港アナリスト 齊藤成人)

成長著しいアジアの航空需要
羽田、成田、関西、中部で発着枠が限界に

 新型コロナウイルス禍のブランクを埋めるかのように航空利用客は急ピッチで回復し、空港も大混雑している。ANAとJALの国際線旅客数は、コロナ禍前と比べて67%の水準にまで回復してきた(表1)。両社とも航空チケットの単価アップで収益をカバーし、新型機材の導入や海外エアラインとの提携など反転攻勢の準備を着々と進めている。

 国際航空運送協会(IATA)は、「24年の航空旅客数が19年を4%上回り、過去最高の47億人となる」と見通している(※1)。航空需要の拡大をけん引するのはアジアだ。IATAは、40年までに航空利用客が78億人に増えると予想し、うちアジア太平洋地域は40億人と、現在の2.5倍程度に急拡大する見込みだ(※2)。背景にはアジア各国の経済成長と、LCC(ローコストキャリア)の台頭によるエアライン間競争の激化、航空チケットの価格低下などがある。

 この急成長に、アジア各国は「空港容量の飽和」という危機に直面している。

 国際空港評議会(ACI)によると19年時点で、すでにアジアでは81もの空港が発着枠利用に制約がある「混雑空港」となっている。日本では羽田、成田、関西、中部の4つの国際空港の最大発着枠が計115万回のところ、19年度時点で年間102万回(※3)となり、限界に達しつつある。

 アジア各国で進む巨大空港プロジェクトと、北米への乗り継ぎ拠点として「ハブ空港」の死守を迫られる羽田と成田の拡張計画は今どうなっているのか? 特に、羽田空港では“限界を突破”する斬新な計画が具体化しつつある。期待が膨らむ一方で、ボトルネックとなりかねないのが管制官をはじめとした人手不足である。