地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。
"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。
三次方程式の解法を初めて発表し、虚数の概念を提唱した数学者ジェロラモ・カルダーノ(Gerolamo Cardano、1501-1576)が、この日、イタリアのミラノに生まれました。
カルダーノは、数学の他にも医学や哲学にも広く通じた万能の人として知られており、ギャンブルに関する確率論から、はては占星術についてまで研究していたそうです。
カルダーノの著した『アルス・マグナ──偉大なる術(Ars magna de Rebus Algebraicis)』には、三次方程式の根の公式、四次方程式の解法が紹介されており、のちの数学に大きな影響を残したことから、ニコラウス・コペルニクス(Nicolaus Copernicus、1473-1543)の『天体の回転について(De Revolutionibus Orbium Coelestium)』、アンドレアス・ヴェサリウス(Andreas Vesalius、1514-1564)の『人体の構造(De humani corporis fabrica)』とならんで、「ルネッサンス期の三大科学書」と言われています。
また、同書では、「和が10に等しく、積が40に等しい2つの数を見つけよ」という問題についても考察されており、この過程で虚数iの概念が登場しています。
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