独白 愉快な“病人”たち

難病の表皮水疱症と闘う梅津真里奈さん「治療薬はないのでキズができるたびに…」

ラジオパーソナリティーの梅津真里奈さん(本人提供)
梅津真里奈さん(ラジオパーソナリティー/27歳)=表皮水疱症

「表皮水疱症」は、生まれつき表皮と真皮をつなぎとめるタンパク質が不足したり、欠損したりしているために、ほんのわずかな衝撃で皮膚がただれたり、水ぶくれができてしまう難病です。表面の皮膚だけではなく、口の中や食道などの粘膜も弱いので常にどこかから出血していて、尿検査では潜血反応が出ますし、血液検査をすると貧血が酷かったり、炎症反応が高かったりします。

 でも私はまだいい方で、生まれたときに表皮水疱症と診断がつかず、キズを繰り返すことで指が癒着し手が“グー”になってしまう人もいます。

 私は、生まれたときすでに指の皮がむけていたそうです。赤ちゃんにはたまにあることらしく、母は医師から「指しゃぶりしながら生まれてきたのでしょう」と言われたそうです。でも、1日たつ頃には全身にキズができてしまい、「とびひ(皮膚に細菌が入って水ぶくれなどが次々できる皮膚の感染症)かもしれない」と、NICU(新生児集中治療室)のある大きな病院に移されました。

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