笑福亭笑瓶さん急死 16日は元気にテレビ収録も21日に自宅で倒れる…親しまれた黄色のメガネ

スポーツ報知
笑福亭笑瓶さん

 落語家でタレントの笑福亭笑瓶(しょうふくてい・しょうへい、本名・渡士洋=とし・ひろし)さんが22日午前、急性大動脈解離のため死去した。66歳だった。21日に自宅で倒れ、救急搬送。翌日、家族に見守られ息を引き取った。1981年に笑福亭鶴瓶(71)に弟子入りし、黄色のメガネをトレードマークに「魔法使いサリー」のよし子ちゃんのモノマネや情報番組「噂の!東京マガジン」で親しまれた。

 白髪交じりの短髪に黄色いメガネ。明るいキャラクターでお茶の間に元気と笑いを届けた笑瓶さんが突然、天国へ旅立った。

 関係者によると、21日に自宅で倒れ、家族による懸命な看病が続いたが、この日午前、亡くなった。32年間にわたりレギュラー出演していた「噂の!東京マガジン」を放送するBS―TBSの伊佐野英樹社長はこの日の定例会見で「さきほど聞いて、スタッフ一同、びっくりしている」と驚きを隠さなかった。16日の番組収録にも参加しており、元気な様子だったという。

 笑瓶さんは2015年12月29日に千葉県内でプライベートのゴルフ中に体調不良を訴え、ドクターヘリで同県内の病院に救急搬送された。約2週間、入院して翌年1月14日に退院。2月に出演したバラエティー番組で、病名が今回亡くなったのと同じ急性大動脈解離だったことを公表していた。

 「噂の!―」で笑瓶さんは積極的にロケ取材に出向き、ご近所トラブルなどを取り上げる際にも、分かりやすい解説が好評だった。伊佐野社長は「ユーモアあふれる存在感で、笑瓶さんがいれば、何があってもまとめてくれる、何があっても笑いに持っていってくれる、という空気感を作っていただいた。感謝して、ご冥(めい)福をお祈りします」と功労者を追悼。26日に追悼企画「笑瓶さん!ありがとう 笑顔と優しさの全記録」(後1時)を放送することも決まった。

 笑瓶さんは、ラジオ大阪の深夜放送「ぬかるみの世界」で親身になってリスナーの相談に乗る鶴瓶に憧れ、弟子入りを志願した。大学卒業の間際。鶴瓶に「どこかで働いて社会勉強して、それでどうしてもというなら、もういっぺん来い」と一度は追い返されたが、半年後に再アタックして、弟子入りを果たした。

 毎日放送のテレビ番組「突然ガバチョ!」で人気者となり東京に進出。以後、バラエティーを中心に東京、大阪問わず活躍した。アニメ「魔法使いサリー」のキャラクター・よし子ちゃん、日本テレビ系「ズームイン!朝!」に出演する英語教師アントン・ウィッキーさんらのモノマネでも人気を博した。

 ◆笑福亭 笑瓶(しょうふくてい・しょうへい、本名・渡士洋=とし・ひろし)1956年11月7日、大阪市生まれ。大阪芸大芸術学部卒業後、81年に笑福亭鶴瓶に弟子入り。関西で「突然ガバチョ!」「ヤングタウン土曜日」に出演して話題を集める。全国区の人気者となり「鶴ちゃんのプッツン5」「ものまね王座決定戦」「ダウンタウンDX」「噂の!東京マガジン」などに出演した。趣味はゴルフ。

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