動物たちの奇妙な手:モグラ

2014.01.31
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トンネルから出てきたトウブモグラ。モグラの手はとても変わっていて、地面を掘るのに適したデザインになっている。

Photograph by Ken Catania, Visuals Unlimited, Corbis
 モグラは愛くるしい動物だ(ホシバナモグラは例外かもしれないが)。しかしモグラの手はとても変わっていて、地面を掘るのに適したデザインになっている。大きく扁平な前足は鋤(すき)のような役割を果たし、その長い指の爪は隠れ場所であり餌場でもある地下の穴を掘り起こすために外側を向いている。 2011年のチューリッヒ大学の報告で、モグラの手がとてもうまく地面を掘れる理由の一つが示されている。モグラは多指(趾)、つまり指が一本多く、鎌のような形をした“親指”を余計に持っている。

 この余分な親指には動く関節がなく、モグラが地面を掘るときの支えとなり、シャベルのような手の力が増す。研究では、モグラの胚発生において、この親指の骨はほかの指よりもあとに、手首の骨からできてくることが明らかにされた。

 ハイシックス(High six)! (英語圏ではハイタッチをハイファイブと言う。)

Photograph by Ken Catania, Visuals Unlimited, Corbis

文=Liz Langley

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