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桜庭ななみ、ただいまギター猛特訓中 主人公の元バンドマン演じる 23年春公開、映画「有り、触れた、未来」

2021年8月30日 05時00分

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劇中でギター演奏に挑戦する桜庭ななみ

劇中でギター演奏に挑戦する桜庭ななみ

  • 劇中でギター演奏に挑戦する桜庭ななみ
  • 出演する(左から)碧山さえ、鶴丸愛莉、手塚理美
 女優桜庭ななみ(28)が、映画「有り、触れた、未来」(山本透監督、2023年春公開)で主演を務めることが29日、分かった。桜庭が演じるのは元バンドマンの女性で、劇中で演奏シーンもあるため「映画を見てくださった方にバンドのシーンでもメッセージが届き心に残る作品になるように」と連日、エレキギターを猛特訓中だ。
 今作は、「グッモーエビアン!」(12年)や「九月の恋と出会うまで」(19年)などを手掛けた山本監督の、自身初となる自主製作映画プロジェクト。東日本大震災の語り部として、講演活動をする齋藤幸男さんの著書「生かされて生きる|震災を語り継ぐ|」(河北選書)が原案で、震災から10年後の宮城を舞台に描く「命」と向き合う物語。コロナ禍で閉塞(へいそく)感が増す社会に生きづらさを感じている人たちに“生きる力”を届ける。
 桜庭はNHK連続テレビ小説「スカーレット」(19~20年)で主人公の妹役を好演。フジテレビ系ドラマ「13(サーティーン)」(20年)など主演作も多い。中国語検定(HSK)で5級取得(中級レベル以上)、韓国語も日常会話では問題ないほど話すことができるため、海外作品にも出演。映画での主演は日韓合作の「絶壁の上のトランペット」(16年)以来となった。
 今作では10年前に交通事故で恋人を亡くした元バンドマンの佐々木愛実を演じる。恋人との別れから時間がたち生活は普通に戻っているが「前に進もうとしても、心の中の時間だけはなかなか前に進むことのできない愛実の繊細な心情を役に寄り添って丁寧に演じていけたら」と意気込む。
 恋人が残した曲を演奏するシーンもあるため、10月から宮城県内で行われる撮影に向け、ギターの練習に余念がない。11年公開の映画「天国からのエール」でギター演奏のシーンもあったが「ほぼ未経験なので、また一から教えてもらっています」。今回は覚えるコードも多くアップテンポ、さらにメッセージを伝える難しい歌。それでも「初めて歌詞を読んだ時、亡くなった彼からのメッセージを受け取った気持ちになりました。そのバンドのシーンも含めて、この映画が今を生きている皆さんにとって、エールになればうれしいです」と話している。
◇山本透監督、桜庭に「熱量を感じ、撮影がとても楽しみ」
 脚本も担当した山本監督は「震災・復興をテーマとした作品ではありません」と強調した上で、「遠くなり、薄くなっていく人々のコミュニケーションのその先。コロナが収まった未来、人間はどう生きていくのか? この映画は『有り、触れられる』ことの尊さ、『互いに支え合う』ことの尊さを伝え、疲弊しきった人々に『生きる力』を届けます」と説明。既にギター練習するなど役作りに入っている桜庭について「熱量を感じ、撮影がとても楽しみです」とコメントしている。
 桜庭のほかに、オーディションで選ばれた宮城県出身の碧山さえ(13)、岩手県出身の鶴丸愛莉(14)の2人の現役中学生が出演。碧山は震災で家族を亡くした女子中学生・里見結莉、鶴丸は結莉の親友・野上咲良を演じる。さらに結莉の祖母・里見文子役で手塚理美(60)が登場する。

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