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「渋谷に行かない」令和ギャル、『egg』で活躍した平成ギャルが見た変化とは?

 休刊していた伝説のギャル雑誌『egg』が2019年に復活。芸能界でも、みちょぱやゆきぽよらが活躍するなど、再燃の兆しを見せているギャルブーム。また、1990年代後半〜2000年序盤のブームをけん引した“元ギャル”たちも、今も様々な分野で活躍を続けている。彼女ら“平成ギャル”たちは、現代の“令和ギャル”をどう見ているのか? その発言から、時代の変化を感じることができそうだ。

ガングロに派手なファッションで渋谷を闊歩していた平成ギャル(写真左から)水野さん、Rumiさん

ガングロに派手なファッションで渋谷を闊歩していた平成ギャル(写真左から)水野さん、Rumiさん

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■渋谷、日サロ、アルバローザ…「とにかく目立つ!」がモットーだった平成ギャル

 ギャルブーム全盛期、『egg』のモデルで結成された“ゴングロ3兄弟with U”の一員として活躍した水野祐香さん。40歳となった現在は、持ち前の知識とアラフォーならではの感覚を生かした美容系YouTuberとして活動している。そんな水野さんのギャル時代は、「限界までブリーチした金パ(金髪)、週5日焼けサロンに通って焼いた小麦肌を超えた黒い肌、アルバローザも好きでした。夏はビキニにパレオをスカートにして、首からレイをつけて」と、ゴリゴリのスタイル。目指したのは、「とにかく目立ちたい! ギャルを極めたい!」ということ。「渋谷センター街にずーっといましたね(笑)。黒い青春だとは思うけど、最高におバカができて楽しかった」と、当時を振り返る。

 また、コロナ禍による自粛期間に、運動不足を解消できる“パラパラ動画”で注目を集めたRumiさんは、ギャル時代はルミリンゴという愛称で親しまれた人気者だ。16歳で『egg』モデルとしてデビューし、その後はパラパラダンサーとしても活躍。現在は“第5次パラパラブーム”を目指しつつ、モデルやタレント業、そして母親として奮闘している。今でこそ白い肌がまぶしい美女だが、ギャル時代は黒光りするような“ヤマンバ”スタイル。「周りからは『汚い』と白い目で見られていましたが、それが『他人の目は気にしない、自分は自分』と思えるようにつながった」という。

 「当時のギャルは、体育会系で硬派。情に厚くて、曲がったことが嫌いなギャルが多かったんです。大ゲンカして朝まで語り合う…なんてこともざらにありましたね(笑)。それに、毎日がサバイバルみたいなものでした。みんなで野宿したり、渋谷のセンター街でスウェットから制服に着替えたり(笑)。日サロやアルバローザにお金を使いたいし、食にも興味がなかったので、当時59円だったハンバーガーを毎日食べてました(笑)。贅沢も言わなかったし、何か目的があれば他のことを我慢できた。お金がなくても、センター街に集まっていれば楽しかったですしね」

 元ギャルたちを取材すると、このように破天荒でいて明るいエピソードが続々と出てくる。彼女たちが目指したのは、とにかく目立つこと。周囲から奇異の目で見られようとも、自分を表現することに臆することなく、好きなギャルファッションに身を包む。そして、当時のギャルマインドは年齢を重ねてもなお心に息づき、生き方や仕事への向かい方に好影響を及ぼしていると語る。

 では、平成の世でギャルを体現した彼女たちに、現在の“令和ギャル”は、どう映っているのだろうか。YouTuberの活動の一方、今も『egg』のライターをしている水野さんから見ると、「ちゃんとしていて偉いな、と思っています。現場に遅刻しない、文句を言わない、アンケートをちゃんと書いてくれる、挨拶もしっかりできます」と、ギャル時代の自分たちと比べるとかなり変化があるよう。Rumiさんも同様に、「今の子たちは謙譲語もちゃんと使えるし、とにかく大人っぽいです。私たちの時は本当にひどい敬語でしたし、もっとバカっぽい話し方でした!(笑)。うちらは頭悪そうだったけど、今のギャルは頭が良さそうですよね(笑)」と明かす。

 “令和ギャル”の「ちゃんとしてる」感は、たしかに芸能界で活躍するみちょぱ、ゆきぽよらにも言えそうだ。派手なルックスとはうらはらに、ギャル特有の芯の強さが見えるほか、考え方や発言も意外なほどしっかりしている。フランクな話しぶりながら、きちんとTPOをわきまえたトークは、共演者や視聴者にも好意的に受け入れられているだろう。

■令和ギャルは「欲求が低い」? SNSにより聖地・渋谷にも変化

 だがその一方で、“令和ギャル”に対し「物欲も含めて、欲求が低い気がする」と感じているのは、かつて『egg』にも登場し、現在は人気エステサロンの経営者となった塩澤麻衣さんだ。ギャル時代は目立つために自らを「原色人類」としてプロデュースし、その後もギャルならではの“雑草魂”でビジネス的にも成功を収めた彼女。心理カウンセラーの資格も持つ塩澤さんは、“令和ギャル”の欲求の低さについて「大人が夢を抱かせてあげなかったせいなのかな」と分析。「私たちの頃は安室ちゃんがいて、あゆがいて…ゼロから上がっていけるっていう希望がありました。今の子たちにも、夢を持って欲しいと思います」と語る。

 また、SNSの普及もギャルの変化に大きく影響。“平成ギャル”の聖地として、東京近郊のギャルが足しげく通った渋谷の捉え方も変わっているそうだ。「今のギャルはSNSで繋がれるから、渋谷に行かなくていいらしいです。時代の変化ではあるけれど、渋谷に入り浸っていた私たちの頃を思うと(笑)、少し淋しさもありますね」。

 とはいえ、パラパラブーム再燃を目指すRumiさんによれば、「昔はギャルの情報は雑誌くらいしかなく、広まるのに時間がかかっていました。でも今はSNSがあるので、こういったこと(パラパラ)も瞬時に広がります」とのこと。「最近パラパラデビューした現役高校生もいるし、やっぱり若い子たちの間で流行ってくれると拡散しやすい」と、渋谷や雑誌に頼らずとも、ギャルの間で流行が生まれ広まることに、以前との違いを感じているという。

 このように、社会情勢やテクノロジーの進化からも影響を受け、変わりゆくギャル文化。ただ、平成の頃とはなにかと異なる令和の世でブームが再燃しているというのは、面白い現象だ。「ギャルがブームになると、世の中が明るくなって景気もよくなるような気がする(笑)」とは、塩澤さんの談。根底にあるマインドはそのままに、今後のギャルたちがどう変化していくのかも興味深いところだ。

関連写真

  • ガングロに派手なファッションで渋谷を闊歩していた平成ギャル(写真左から)水野さん、Rumiさん
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