萩野公介が涙の決勝進出、ライバル瀬戸大也と対決へ<競泳男子200個人メドレー>
2021年7月29日 19時39分
5年前は日本の競泳界の看板だった萩野が、感涙にむせていた。男子200メートル個人メドレー準決勝で、前の組の瀬戸に続いて決勝に進出。「僕の実力だと(決勝にいけるか)わからなかった。一緒に泳げるなんて、神様がくれた贈り物としか考えられない」。あふれる涙をぬぐった。
リオデジャネイロ五輪400メートル個人メドレーを制した絶対王者は、けがや精神的な不調が重なり、長い低迷期を過ごした。体力面の不安などから、連覇が懸かる400メートルは捨て、今大会に臨んでいる。
この日の自らのレース直前。本命の400メートル個人メドレーでまさかの予選敗退を喫した瀬戸が、後半にギアを上げて勢いよく2着でゴール。「大也のいつもの実力を見ることができてうれしかった」と背中を押された。
萩野は最初のバタフライこそ7番手でターンしたが、得意な背泳ぎで、するすると前へ。比較的苦手としている次の平泳ぎをうまくまとめ、3着でゴールして決勝に駒を進めた。
今大会苦しんでいる瀬戸もまた「公介とこうやって世界の舞台で戦うというのも、この後、たぶん過去よりは少なくなっていく。その一本一本を大切にしたい」と感慨を込めた。
30日の決勝。胸が熱くなるようなライバル対決を、世界に見せる。(多園尚樹)
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