高岡蒼佑(40)は芸能界の闇に抹殺されかけていた――。来年1月7日の格闘技大会「競拳22」(大阪・堺市産業振興センター)で格闘技第2戦に挑む高岡が、同大会を主宰する「競拳インターナショナル」の若野康玄会長(77)の新著「大阪アンダーワールド」(26日発売、徳間書店)で、俳優時代に意識混濁寸前に陥った〝薬物混入事件〟を衝撃告白している。一体、高岡の身に何が起きていたのか?


 空手や格闘技を通じて、人間教育の場をつくってきた若野氏は関西地区を中心にアンダーグラウンドの世界も見続けてきた。同書では〝関西最強〟と恐れられた格闘家のアンディ南野や米大リーグ・パドレスのダルビッシュ有の弟で傷害などで11回の逮捕歴があるダルビッシュ翔、K―1で活躍しているAKIRA Jrらが格闘技を通じて、更生していった半生を描いている。

 その中の一人として、今年6月の「競拳21」で格闘技に挑戦し、表舞台に復帰した高岡も登場する。2011年のフジテレビ韓流偏重騒動以降、所属事務所を事実上解雇され芸能界から干されていた15年のことだ。三軒茶屋のラーメン屋で絡んできた男性に殴られ、反撃した際に打ちのめしてしまい、警察に現行犯で逮捕された。

 この事件では被害者男性と示談し、不起訴となっているが、同書では逮捕にまで至った詳しいてん末が寄せられている。被害者男性と大手芸能事務所との不可解な接点も取り上げられている。

 しかしこの事件は入り口に過ぎず、高岡を芸能界から〝完全抹殺〟するようなトラブルがさらに降りかかった。

 高岡は事件後、謹慎していた際に知人に誘われ、六本木の飲食店で在京キー局の幹部と現役ヤクザらとの会食の場を用意されたという。その席で、高岡は1杯のレモンサワーを口にしたところ、「それまでとは違う異常な苦みを感じた」。

 そのまま次の店に連れていかれたというが、すでに意識はもうろう。薬物を盛られたと察知し、このまま警察の面倒になれば尿から何が検出されるかわからない。それどころか拉致され…と身の危険を感じた高岡はトイレに行くフリをして、別の知人に何とか連絡を取り、何とかその場を脱出したという。

 その後、京都に移住したのも芸能界と接点を持ち続け東京で暮らしていくには、あまりにも危険すぎるとの思いからだ。

 高岡は「六本木での出来事は7年たって、初めて話しました」。

 同書では高岡を巡る芸能人や芸能事務所、そしてテレビ業界の関係に実名で触れているだけでなく、今年、芸能人の下半身事情や裏の顔を暴露して、芸能界を震え上がらせたガーシー(東谷義和氏)も現在進行形で登場する。華やかな世界の裏側で、魑魅魍魎(ちみもうりょう)が跋扈(ばっこ)する芸能界の闇に鋭く迫っている。