刺胞動物に寄生しているウミウサギガイの仲間は実に多様で美しい形や色彩のものが多く、水中写真を撮るダイバーにとても人気があるようです。
ウミウサギガイの中で、貝殻が特に美しいと私が思うのは、上の写真のロバートソンツグチ Quasisimnia robertsoni (Cate,1973)。飯野(2010)によると2009年に新属として設けられたロバートソンツグチ属に分類される深海性のウミウサギガイで、水深100mを超えるところにみられるようです。
この写真はこの間、足摺沖にある瀬の水深110mぐらいのところにちょっと潜って撮ってきたものです。
・・・というのはもちろん嘘で、去年の11月に珊瑚網で採れたものを漁師さんからもらって水槽内で撮影しました。キンヤギの仲間に付いていました。
前述の飯野(2010)にも、「軟体部は不明」と書かれており、生時の色彩が記録された写真はたいへん珍しいと思います。しかも生み付けられた卵塊まであるんです!透明な卵塊の中では、ベリジャー幼生がぐるぐる泳ぎ回っており、すでにハッチアウトした卵塊もありました。
それにしても貝殻の色と質感がすばらしいと思いませんか?磨き上げた桃色珊瑚のような色と質感を持っており、外唇の黄色も鮮やかです。フィリピンではよく採れるみたいですが、模式産地は、高知県の沖ノ島姫島沖なんですね。なんか親近感が湧きます。S.N.
軟体部はこんな感じです。
ウミウサギ―生きている海のジュエリーの著者の1人です。
ロバートソンツグチの生態写真、
素晴らしいですね!
私の予想通り、縦縞の外套膜とても参考になります。
ありがとうございます。
コメントありがとうございました!
また深海性のウミウサギガイが採れたら、写真をアップしようと思います。
S.N.
こちらこそ、ありがとうございます。
楽しみにしてますね(=^ ^=)
失礼ですがブログ、リンクしてもかまいませんか?
追記
トラックバックしたいのですが…ブログ初心者ということもあるのでしょうが上手くいきません;
そしてとても羨ましいです!
この光沢ある艶といい,色彩といい,圧巻ですね!
ベリジャー飼育よろしくお願いします.
初期生活史の解明よろしくお願いします.
ブログのリンク、トラックバック大歓迎です。
こちらこそお願いいたします。
bBさん>
いつもコメントありがとうございます。いい素材が手に入ると標本写真にも力が入ります。
ベリジャーは育ててみようかとも思いましたが、餌をすぐに用意できそうもなかったので、卵塊ごと固定してしまいました。ごめんなさい(涙)。そういえば、トゲザオウニが産卵したこともありました。深い生き物の初期飼育、いろいろと挑戦してみたいですね。だれか学生さんを送り込んでくれませんか。
早速、ブログ、HPの両方にリンクをはらせて頂きました。
今後とも宜しくお願い致します。