EIZO NANAO ColorEdge CG211 追加

先日は，EIZO CG21 を 2 台入れてみたのですが，今回はちょっと理由あって CG211 を追加してみました。



元々，COLOREDGE は CG211 か CG221 が欲しかったのですが，こちらは出る時は出るようですが，出ても結構高い…　と言う事で，たまたま大量に出ていた CG21 にしてみました。
（CG221 なら 1 台で OK）

そして，せっかく ハードウェア キャリブレーション 出来るのと，画面が結構黄色かったのが気になって x-rite の i1 display 2 の中古を購入し，色々と ハードウェア キャリブレーション してみたのですがどうしても輝度が 80cd/㎡ 出ない事が判明。　大体半分位の輝度しか出ないと言われます。


そもそも，i1 display 2 は2 ～3 年で 内部の フィルタ が ダメ になるとの事で，キャリブレーション しても赤みがかったり，緑に転んだりすると言う事は事前に知っていましたが，キャリブレーション での色自体は少し赤いかな？　程度で，これは新品時から言われている事なので許容範囲だと認識。
三菱電機 の カラーマネージメント 用画像と印刷物を使用して，手動で少し赤を落としてあげる事で大体解決したのですが，輝度はどうにもならない。


そして，画面が黄色いと言う事は冷陰極管の劣化ではなく，パネル か基盤が悪いとの情報もあり，青が出ていない事から来ているとの事。
ノート PC では半田 クラック から来ていたとの情報も有り，半田修正で直ったと言う事例も有ったのでこれを実行してみる事に。
まずは電源周りの半田修正 → コンデンサ 容量 チェック → 映像 エンジン が乗った メインボード の 電解 コンデンサ を全て新品に交換 → メインボード 基盤の半田を全て修正 → バックライト 基盤の電解 コンデンサ を交換 → 直らない…
と，最後に液晶 ドライバ 基盤の半田修正を行ったのですが，ここの LSI の足がかなり ピッチ が細かく，注意しながら作業したものの組立後に映らなくなる…　
何度も半田での ショート を疑い，足の間を掃除したものの直らず…　諦めて部品取り機を探す事にしました。

丁度，CG21 の足無しや シミ 有り品が安く出ていたので，これにするつもりが，偶然にも CG211 がで出ているではないですか！
CG211 と言えば，sRGB 専用 COLOREDGE シリーズ の最終型です。　パネル も日立 S-IPS の選別品が入っていますし，エンジン 系は当時の CG221 とほぼ同じ仕様になっています。
しかも，CG211 は名機と言われていますし，sRGB 用でこれ以上の物は無いとも…
（昔の話かもしれませんが，現在は AdobeRGB モニタ しか カラーマネージメント モデル は出ていないので… ）

直ぐに，CG21 を直す事は中止とし，この CG211 を落札。
途中で少し嬉しいような悲しいような報告が入り，かなりお得な条件となった事はともても ラッキー でした。

さて，使用時間ですが，24530 H でした。 （これを書いている時点で）
5 万時間超えから見ると，半分以下の使用時間ですし，NANAO は 3 万時間は持つとしていますので，まだ使えると思います。
バックライト もまだ大丈夫そうで，輝度も十分に出ていますし，CG21 のような黄色さもありません。
これは当たりです。　業務用ではちょっと心許ないと言うか，O/H 時期ですが，用途的にはこれで十分。

エージング の為，ある程度時間を置いてから EIZO 純正の ColorNavigator 6 と i1 display 2 で ハードウェア キャリブレーション を実行。
これはさすがに輝度も余裕で 80cd/㎡ 出ましたし，灰色に色かぶりも見られませんでした。
これを基準に，CG21 も手動で白と 6 軸色調整をし，2 台並べても大きな差が出ない レベル に セッティング してみました。
それでも CG21 は黄色が強く，オレンジ 色が CG211 より濃くなってしまいます。
CG21 は冷陰極管が傷んでいるので，画面左右がほんの少し赤味がかっています。

肝心の プリント との色差ですが，CG21 でも全く問題無い レベル で合いました。
CG211 を知らないと，これが最高です。
試しに，三菱 RDT231WM-X や MDT241WG や富士通のおまけ液晶も ソフトウェア キャリブレーション をしてみましたが，CG21 とは異なった色味で，どうしても同じ色にはなりませんでした。
特に RDT231WM-X は青みが強く，黄色の発色や中間色の発色が無いようにも思えました。

MDT241WG は灰色画面での色 ムラ が多く，キャリブレーション しても画面のあちこちで色が変わるので…　おまけに VA WIDE なので，真正面からみても左右は色味が変化してしまいます。
VA なので黒は凄くしっかりと出るのですが…　VA WIDE はやはり離れて見ないと ダメ なようです。

富士通のおまけ液晶は，そこそこ優秀でしたが，やはり黄色の発色が苦手なようで，プリント した物とは違った印象になってしまいました。

この当たり，ソフトウェア キャリブレーション と ハードウェア キャリブレーション の差も大きいと思います。
そこで，RDT231WM-X は三菱純正の EASYCOLOR! 3 で ハードウェア キャリブレーション してみましたが，結果はあまり変わらず…　

使っている センサ が i1 display 2 なので，信頼性はかなり乏しいですが，とりあえず EIZO の モニタ　はこれで キャリブレーション 出来ていますので，今のところ問題は無いようです。
機会があれば ColorMunki Photo でも使ってみたいです。　i1 display Pro とどちらが良いのか…
ソフト 的には i1 display Pro の方が良さそうですが，センサ はColorMunki Photo の方が上です。
まぁ…　そこまで求めても モニタ が中古なのでね…
すでに プリンタ とは思った色で合っていますし。　今のところ。
三菱 モニタ の時は プリンタ と色が全く合わなくて苦労しました…　今見ると，どうも モニタ の色が出ていないので，色を乗せすぎていたのが原因のようでした。

これでやっと Nikon D2x の色を再現出来るようになりました。 こうして見ると，Nikon の コンデジ や D100 も十分色出ているんです…　E995 なんて，今の コンデジ に全く見劣りしません。
不思議な事に，PENTAX や他 メーカ の物はあまり印象が変わらない…　色は確かに変わっていて以前よりも綺麗に見える事もあれば，前は良いように思えていても見直すと全然 ダメ って事も。

とりあえず，この モニタ で見ておけば標準に近い感じの見え方しているだろうな。　と言った程度に思っておきます。　部屋の環境も特別何かしている訳では無いので。
調べていても，結局は大体こんなものと言う意見が多いですし，結局他で見るときは環境光が違いすぎてこだわり過ぎるのは意味が無いとの意見も。
結局はその作業に応じた レベル で合わせておくのが良いようです。


書き忘れ…
壊してしまったと思っていた CG21 ですが，この日もう一度分解して色々と半田を見直していたところ，無事に復活しました。
捨てるにはさすがに勿体無いと思っていたのでこれは嬉しかった…　と言う訳で，仮に富士通のおまけ液晶と交換してみました。

と，この日の画像は，画像左から CG21 ・ CG21 ・ CG211 です。
CG211 だけ グレー の色味が違いますが，実際には CG21 大きくは離れていません。
D2x さんがちょっと オーバー で…　（正確で…）