長谷川理恵「更年期障害ではなく、橋本病だった」寝れば元気になる私が無気力になって過ごした日々
2016年に橋本病と診断されたモデルの長谷川理恵さん。病気が発覚する前のメンタルや、発覚後の生活はどう変化していったのでしょうか(全3回中の3回)。 【画像】「水着姿もかっこいい」50歳を迎えた長谷川理恵さんの現在(全19枚)
■朝起きればため息が出て… ──2016年に甲状腺の病気である「橋本病」と診断されました。長谷川さんの場合は、病気が分かる前にどのような症状がありましたか? 長谷川さん:私は走ることが大好きで、悩み事があっても走れば前向きになれるタイプだったんですが、いつからか走ってもなんかモヤモヤするように。そのうち走れなくなり、日常生活でも少しのことで疲れやすくなりました。それまで健康第一の人間で、産後の不調もほとんどなく、“寝れば治る”くらい元気だったのですが、身体の調子が悪い、気分が晴れない、そんな日が続くように。
── 一番ツラかったのはどのような症状でしたか? 長谷川さん:気力が湧かなくなってしまったことですね。朝起きればため息が出て「楽しい」とか「嬉しい」とか、そういう感情すらわかなくなってしまいました。初めはこれが更年期障害なのかなと疑っていたんです。 ── でも実は「橋本病」だったと…。 長谷川さん:夫が「さすがにちょっとおかしいから、一度病院で全部、検査してみた方がいいんじゃない」と勧めてくれて。病院へ行き、血液検査などを経て分かりました。お医者さま曰く橋本病は甲状腺の炎症により、甲状腺ホルモンが少なくなる病気で、成人女性の10人に1人程度の割合でいるそう。私の場合は、実は母も橋本病を患っていたので、遺伝的なものもあるのかも知れないとお医者さまはおっしゃっていました。とにかく、橋本病だと聞いたときに「そうだったのか」と、病気への不安もありつつ、ホッとしたような気持ちもありました。
── 病気だと分かったのに、ホッとしたような気持ちになったとは? 長谷川さん:気力が湧かない理由も、橋本病の症状のひとつであると分かったからですね。楽しく走れなくなったこともそうですが、子育てにもやる気が起こらなかったんです。でも、それは自分が自分の気持ちをコントロールできていないことが原因だと思い込んでしまって。「今、楽しいことをしているんだ」と自分に言い聞かせたり、軽い運動をして気分をリフレッシュさせてみたりと、あらゆる方法を試したのですが、どれも上手くいかず。上手くいかないことがまた苦しくて。それらの症状がすべて橋本病によるものだと分かるまで、自分のことを責め続けていました。